人口減社会における自治体経営~全国地方議会勉強会~

 3月25日~26日の日程で、政務活動調査で、人口減社会における自治体経営「うまく小さくして質を高める」という勉強会に参加してきました。 
 講師の先生は、福島浩彦氏 現中央学院大学教授ですが、氏は、千葉県我孫子市議を経て38歳で我孫子市長当選。3期12年務め市民自治を理念とした自治体改革を進めた。その後、行政刷新会議「事業仕分け」民間仕分け人を務め、2010年、消費者庁長官就任の経歴です。
 時間の経過を忘れるほど集中させてくれる講義内容でした。抜粋すると、

 1)公共施設に対して、「小さくして質を高める」その考え方は、
 1、周辺の自治体と共存→高度成長期のように隣の市と競い合っての施設建設は行わない。
 2、地域コミュニティ施設の複合化・多機能化→学校など。午前中は校長が管理者、放課後、夜間・休日は市長が管理者で市民開放の施設。
 3、民間と連携→公営住宅を民間の空家・空室利用・家賃補助

 高松市の「公開施設評価」の例では、市民の合意形成を作るため→公共施設の再生を市民の「自分事」にする。 の手法として、
 1、各施設に対して、建設経緯・利用者数(盛岡市でいう施設カルテ)などを担当職員が説明
 2、施設利用者の声をプレゼン
 3、外部からのコーディネーター、ナビゲーター(有識者)の意見
 4、無作為抽出の市民20人(施設を利用しない方を含めた納税者として)が議論して結論を出す。←これが肝心
 5、結果を市長・議会で諮る→首長も議員も市民と直接結びつく。

 2)地域の仕組みを小さくするには、既得権を切る→補助金の見直し←オープンな議論でこそ既得権をなくせる。切るだけでなく、新しく創造していく。
 我孫子市での手法は、
 1、当事者のみではなく、一度、全ての補助金を廃止、そのうえで、公募し審査を行う。行政の制度としての補助金もここで担当者が必要性を申請する。
 2、市民の代表(市民外を多く含む)が審査し、公開する。異議申し立てもこの場(公開の場)で行う。→合意形成(しょうがない、という納得)
 3、結果を市長・議会で諮る。

 3)議会改革では、
 1、地域、市民の声を代弁する議員がそれのみの議会活動では、いずれ議会は必要でなくなる。
 2)議会基本条例にあるように、徹底的に政策の「議員間討議」を行い、議会の合意形成を図る。
 3)「議会の合意形成」により、市長・行政を動かせる。
 
 4)自治体ー住民 関係の再構築→「関係住民」
 1、 ふるさと住民票の発行→人口の奪い合い(ゼロサム)ではなく、「ふるさと住民票」の発行を。
 納税してくれた人へ景品ではなく、まちづくりに意見を言ったり参加したりする権利を保障するほうがふるさと納税の本来の趣旨を生かせる。→外部の目から見たふるさと愛着からの意見。住民投票(参考投票の権利)、パブリックコメントの参加など。
 2、課題として、二重住民票の法制化があるが、先ずは自治体の取り組み、本気度を確かなものにすることが重要。

 同意できる意見が多く、改めて、
住民との合意形成のあり方に対して、現在の横手市、横手市議会の課題・問題点が浮き彫りになり、「改革」の必要性を確信した研修でした。
  唯一、「人口減少社会だから、経済成長を目指すべきではない。」という意見には、「異議あり!」でした。

 どのような良い例の施策を展開しようにも、そこには、市民と直接結びつく、はずの「市長の能力・覚悟と責任」並びに「議会の役割を理解した責任あるプロ(=理論立てて自分の意見を適確に言い合える)議員の討議」の二極が絶対に必要である。と今の横手市・横手市議会を憂い、強く感じた次第です。
 以上ご報告いたします。


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 今朝(3月27日)さきがけ新聞から
 仙北市、「自らの強み、魅力を知り、これを活かした「ソフト事業の展開」、お見事です。
 「やるっしゃよ!」
 横手市のように、「ハード事業の羅列」←借金増と、預金取り崩しによる財源 を「市長が積極予算」と時代遅れな「市民不在」のハコモノ建設政策推進とは違い過ぎます。
 研修直後で、「良い例」と「悪い例」を示された思いです。



by masahirogenki | 2018-03-27 10:48 | 活動報告
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専業農家と横手市議会議員をやっている佐藤誠洋です。


by 佐藤誠洋
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